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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「えっ、あのウニ1万円もしたの!?」“時価メニュー”を注文して会計時に仰天 仕入れ値が変動する食材を出す飲食店側の苦労と「刺身三種盛り」が定番化する事情

「時価」っていくらなの?(写真:イメージマート)

「時価」っていくらなの?(写真:イメージマート)

 寿司屋や居酒屋でメニュー表に「時価」と書かれているものがある。ブランド魚やイカの活け造りのように市場に入るかどうか分からない魚介類や、マツタケなどの高級品で多いイメージがあるだろう。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、先日、時価のウニを食べて「もう少し価格表記がなんとかならないか?」と感じたという。そんなモヤモヤを解消すべく、時価のメニューを出す飲食店に事情を聞いてみた。中川氏がレポートする。

 * * *
 店に入り「時価」の文字が目に入ると「ははー、参りました!」という卑屈な気持ちになってしまいます。もしかしてこの店は全般的にすべてが高いんじゃなかろうか……。ビールの中瓶が880円とかだったらイヤだな、と思いそのページを開けたら「650円」の数字が出てきて安心、なんてことも時々あります。

 希少な天然物の場合、仕入れ値も変動するでしょうから、時価にせざるを得ないのも理解できます。「ウニ巻(時価)」「イカの活け造り(時価)」「鰻串(時価)」「サンマの塩焼き(時価)」は仕方ないと思う。海がシケた時の海産物なんて、価格がまったく読めない。年々漁獲量が減り価格が安定しないサンマも「時価」にしているところがあります。モヤシみたいに安定していませんからね。

 最近は鳥インフルエンザもあり、「価格の優等生」と呼ばれた鶏卵ですら安定していませんし、2024年末~2025年初頭にかけ、普段は一玉198~258円ほどのキャベツが580~1080円なんてこともあった。仕入れ値が価格に直結するため、一部の食材を使った料理を時価にしたくなる経営上の判断は分かります。

 しかし、公式ホームページや予約サイトの表記で「時価」にしておくのはさておき、当日開店した後はもう仕入れ値が分かっているわけですから「イカ活け造り(時価)→3800円」みたいに、その日の金額をホワイトボードや黒板に書いておいてほしいんですよ。

 先日、東京の和食の居酒屋に3人で行きました。同行者にウニ好きがいたのですが、その人は「板ウニ(時価)」を見つけてそれを食べたがった。佐賀県唐津市在住の私の感覚だと鮮魚店で板ウニを買うと最安値が1400円で、少し高くなると1枚2580円なので、店では5000~6000円かな、と予想したのですね。いざ会計の段になると、想定していた金額より一人1500円ほど多い。あぁ、あのウニが1万円だったんだな、と分かりました。

 ウニ注文時の会話としてはこうなっていました。

A「ウニ食べたい」
B「でも『時価』って恐ろしいよね。いくらだろう?」
私「地元(唐津)の鮮魚店では1枚2580円でしたよ。今年一番の安値は1400円でした」
B「じゃあ、5000~6000円かな」
A「じゃあ頼もうよ」

 こんな会話があっただけに、Aさんはウニを食べたいと言ったことに若干の申し訳なさを覚えるとともに、Bさんは楽観的な見通しをしたことに恥ずかしさを覚え、私の場合は地元・佐賀県唐津市の鮮魚店と東京の飲食店の価格差を考慮せず迂闊なことを言ったな、と、3人揃ってムズムズするような気持ちを抱いたのでした。

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