海外大学に強い高校の特徴は?
海外大学へ進学を希望する生徒が増えており、中学・高校では海外大学進学支援の手厚さをアピールする学校もまた増加している。では、そういった学校の実際の実力をどうみればよいだろうか。ルートマップマガジン代表取締役で、栄陽子留学研究所で海外留学カウンセリングにも携わっている井上孟氏によれば、まず、最初に注目すべきは海外大学の合格者の数だという。
「合格者数は重要な指標です。海外の大学は、筆記試験がなく、共通フォームから複数大学に一斉に出願できたりするため、1人で10大学以上の合格実績を挙げていることもよくあります。ですので、最低でも延べ20人以上の合格は欲しいですね。50人ぐらい出しているとすれば海外大学の進学指導をある程度しっかり行えていると言えそうです」(ルートマップマガジン代表取締役・井上孟氏、以下同)
たとえば、茨城県立日立第一高等学校は、2021年度の合格実績で、ハーバード大学やペンシルバニア大学、UCLAといったアメリカの最難関大学を含む18校の合格があるが、実はごく少数の学生がそれらの大学に合格しているという。広尾学園の海外大学合格者数は延べ375名だったが、約50名の生徒が出した実績だと井上氏はいう。
つまり、国内大学の合格実績で「早慶上智ICUに60名」と書いていても実際には20人の学生が1人で3つの大学に受かっているだけというケースと同じだ。であれば、海外大学合格者数が数十人以上という実績の学校がお薦めとのことだ。
では、具体的な学校名で見ていこう。井上氏ほか、複数名の海外進学エージェントの話を総合し、以下にまとめた。