朝いきなりスマホをいじるのは受動感覚を刺激してしまう
では、今の日常の環境を少しだけ変えて、主体的に行動できるようにするにはどうしたらよいでしょうか。
たとえば1つ簡単な例をお伝えしましょう。
朝、目覚めたら、スマホを見る前に、やろうと思っていたことに少しだけ手をつけてみましょう。日記を書く、1分だけストレッチをする、読みかけの本を読む、散らかった机を片付けるなど、何でも構いません。
朝目覚めたら、まずスマホを見て、SNSの通知やメールボックスをチェックしていませんか? 特に、スマホをアラーム代わりにしている人は、アラーム→目覚め→スマホチェックという一連の行動が自動化されているのではないかと思います。
これは、目覚めていきなり受動感覚を刺激している行為です。この行為が自動化されていたら、その1日、少なくとも朝の時間は多忙感に支配されやすくなってしまいます。
朝イチにやりたいことをやる。スマホや携帯電話、インターネット、テレビがなかった時代には、当たり前にできていたことです。朝イチにやりたいことをやれば、すぐに能動感覚が得られます。そのあとはスマホを見たりしてもよいのです。
たった1つ、行動の順番を変えるだけで、時間の感じ方は変わります。
(第3回につづく。第1回から読む)
※菅原洋平・著『多忙感』(サンマーク出版)より一部抜粋して再構成
『多忙感』著者の菅原洋平氏
【プロフィール】
菅原洋平(すがわら・ようへい)/作業療法士。ユークロニア株式会社代表。国際医療福祉大学卒。国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事したのち、現在は、ベスリクリニック(東京都千代田区)で薬に頼らない睡眠外来を担当する傍ら、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。その活動は、テレビや雑誌などでも注目を集めている。主な著書に、14万部を超えるベストセラー『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)、12万部突破の『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』(文響社)など多数。
