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キャリア
脳のパフォーマンスを低下させる「多忙感」

「疲れているときほどメールチェックしてしまう…」“脳疲労”とスマホの通知などによる“デジタル外乱”で引き起こされる「多忙感」で仕事のパフォーマンス低下…解消の鍵は発想の転換

仕事中にスマホの通知が気になってしまう人も多いだろう(イメージ)

仕事中にスマホの通知が気になってしまう人も多いだろう(イメージ)

 やることが多い状況を「多忙」と呼ぶが、やることが多いと「感じてしまう」状態がある。作業療法士であり脳の仕組みの専門家・菅原洋平氏はこれを「多忙感」と名づけている。多忙感に苛まれた脳は、「やらなきゃ」という焦りや疲れに囚われる。集中力も判断力も落ち、知らないうちに成果を下げてしまう。なぜ多忙感が生まれるのか、解消法はあるのか。菅原氏の著書『多忙感』から一部抜粋・再構成して解説する。【第1回】

 * * *
 ある2つの条件が揃うと、脳は勝手に忙しさを増幅させて、「多忙感」を作り出します。それは、脳疲労、外乱の2つです。1つずつ見ていきましょう。

脳疲労:見えないバッテリーの消耗

 作業を長く続けたり、判断や意思決定を何度も繰り返したりすると、脳はエネルギーを消耗します。

 脳のエネルギーは有限です。集中を保つ力や、優先順位を判断する力は、バッテリーのように少しずつすり減っていきます。このバッテリーが減ってくると、同じ量のタスクを目の前にしても、重たく、処理できないように感じやすくなります。

 脳疲労は身体的疲労とは別物です。デスクワークで1日中座っていても、脳は激しく疲労します。逆に、ジョギングのような単純な運動では、脳の疲労は比較的少なく済みます。

 現代人の脳疲労の主な原因は以下のようなものです。

・意思決定の連続:自分の意思に基づいて選択をする
・マルチタスク:複数のことを同時に処理する
・情報過多:処理しきれない量の情報にさらされ続ける

 特に現代では、スマートフォンの普及により、これらの脳疲労要因が24時間365日続くようになりました。

 しかし、それだけでは「多忙感」は生まれません。ここに加わるのがもう1つの条件、「外乱」です。

次のページ:外乱:注意を奪いに来る侵入者
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