在職老齢年金の制度改正で何が変わるか(写真:イメージマート)
ニッセイ基礎研究所によれば、2026年度の公的年金支給額は、2025年度比で基礎年金1.9%増、厚生年金2.1%増。金額では、基礎年金(満額)は月6万9308円から月7万625円に、厚生年金(夫婦ふたり暮らしのモデル世帯)は23万2784円から23万7396円に増えるとされている。「年金博士」ことブレイン社会保険労務士法人代表の北村庄吾さんが言う。
「金額は増えていますが、物価上昇率と比較すると、実質的には給付水準が上がっているとは言えません。あらゆる老後リスクに備えるためにも、働きながら年金を受け取るのは、2026年以降もスタンダードになるでしょう」
「公的年金」が“働きながらもらうもの”になっているいま、2026年4月の在職老齢年金の制度改正がさらに「生涯現役」を後押ししてくれそうだ。
「2025年度までは、働いて得た収入と年金額の合計が基準額である『月51万円』を超えると、超過額によって年金の一部または全部がカットされていました。これが2026年度からは、基準額が『月62万円』に引き上げられる予定です。
2022年度の厚労省のデータでは、働く年金受給者約308万人のうち約50万人が年金の一部またはすべてをカットされているのが、2026年度からはその対象者が約30万人に減る見込みだ。働くほど年金を減らされるからという“稼ぎ控え”から、多くの高齢者が解放されます」(北村さん・以下同)
