「ファミマTV」で4月14日にスタートした森香澄さん出演の『秘密の夜食』(ゲート・ワン社提供)
ファミリーマート(以下、「ファミマ」)は、店内に設置している3連デジタルサイネージ(薄型の映像配信モニター)の名称を「FamilyMartVision」から「ファミマTV」に変更。「TV」という言葉を用いた新語の背景には、改めて「メディア」と位置づけ、さまざまな施策を行うなかで視聴率を伸長させる狙いがある。若者のテレビ離れと言われるなか、「ファミマTV」はいかにして支持を得ようとしているのか。「ファミマTV」の運営・制作を行う株式会社ゲート・ワン取締役副社長COOの速水大剛氏に話を聞いた。【前後編の後編】
「店舗体験の向上」で来店を促す仕組み
「ファミマTV」では元テレビ東京アナウンサー・森香澄さんによる『秘密の夜食』が4月14日から放送、中島健人さんが“今見るべき映画”を紹介する1分番組『Kenty CINEMA』が6月2日から放送される。ただし番組自体は店内でしか見られない。撮影現場の裏側などが番組SNSで紹介され、来店を誘導するような設計となっている。速水氏が語る。
「我々の目的は、このコンテンツを“お店の中で見てもらう”ことです。ここでしか見られないものを流すことで、店舗体験の向上により来店を促します。若い方もターゲットです」(速水氏、以下「」内同)
昨今の若者には、“自分の見たいコンテンツはスマホ上で見る”という価値観が広がっているといわれる。だが、ファミマが仕掛けているのは、ある意味その「逆」の行動だ。何かを見るために現地を訪れる行動といえば、渋谷駅や新宿駅に貼られたアイドルグループやアニメキャラなどの巨大ポスターにファンが押し寄せ、写真を撮影する姿があるが、それと似ているのだろうか。
「少し似ているかもしれません。ファミマでも、昨年7月、アイドルグループ『きゅるりんってしてみて』とコラボしたとき、6エリアでバラバラのコンテンツを流し、エリアごとのキーワードをXで投稿するキャンペーンを展開しました。その時には、『東北地区をカバーして!』『九州地区は任せて!』などとファン活、推し活などの文脈で、全国的に大きなムーブメントが生まれました」
