そうしたことがなければ、会社の電話で行う業務上の会話内容を録音しても問題はありません。特に顧客からの注文や苦情申し出などの電話では、通話の内容は正確に対応部署に伝達される必要があります。会社が顧客の要望等に正しく答えていたことを証明するためにも重要なことです。
そこで、顧客からの電話はむしろ録音するのが当然とさえいえると思います。録音の目的は、内部的な伝達や顧客との意見の相違が生じたときの通話内容の確認です。外部に出すものではないので、録音していることを伝える義務もありません。
しかし、穏やかに正確な会話を期待するうえでは録音を告知するのが望ましく、通話開始前に自動音声で告知する例が多いようです。
あなたは途中で録音のことを話したようです。なぜそうなったかですが、顧客から録音の有無を問い詰められて認めたのか、非常識な話をする相手をなだめる目的で通話内容の正確な記録を残すためと告げたのかわかりませんが、こうした経過があったとすれば、いずれにせよ、クセのある顧客といえそうです。しかし、正確な記録をする目的であることを説明すればよいと思います。
今後は自動音声などによる事前の録音告知の利用をおすすめします。
【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。
※女性セブン2026年6月25日号