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元リクルート戦士たちの挑戦

U-NEXT HD宇野康秀社長CEOが明かす起業家としての原点と「元リク」の強み リクルートグループを1年で辞め、3社を上場に導く

OSが違う

――インテリジェンスは設立3年目あたりから急成長しますが、株式上場を目前にした1998年、宇野さんはお父様の遺志を継いで大阪有線放送(後のUSEN)の社長になり、島田さんもインテリジェンスを去ります。

 宇野さんはUSENの社長を退いてU-NEXTの社長になり、U-NEXTを上場させて2017年にUSENとの経営統合を実現しました。同じ年、それまで楽天グループで三木谷さん(創業者の三木谷浩史社長)の右腕となっていた島田さんがU-NEXTの副社長に就任し、ほぼ20年ぶりに宇野・島田のコンビが復活しました。

宇野:島田さんはインテリジェンスを辞めた後、スタートアップの社長や投資家をしていましたが、2003年頃、三木谷さんから私のところに「今度、プロ野球の球団を作るので島田さんに球団社長をオファーしたいんだけど、今、島田さんはフリーだよね」と確認の電話がありました。

 楽天で球団の立ち上げを成功させた島田さんは、その後、楽天本体の副社長まで登り詰めます。その間も島田さんとは定期的に会っていて「また一緒にやれたらいいね」という話はしていました。

――島田さんが楽天を辞めたのは2016年でした。

宇野:ちょうどU-NEXTを上場してUSENと統合し、もう一段上のステージに行こうとしていた時期で右腕が欲しかったので、私の方から「来てもらえないか」とお願いしました。U-NEXT HOLDINGSもUSENなど様々な事業を抱え、私一人で全部を見ることはできなくなっていたので、楽天があそこまで大きくなるプロセスでいろんな経験をしてきた島田さんに、副社長のポジションをオファーしました。

――宇野さんも島田さんも時間は短いですが、広義では「元リク」と言えます。スタートアップ界隈ではよく「元リクは仕事ができる」と言われますが、「元リク」の強みとは何でしょうか。

宇野:OS(基本ソフト)みたいなことですかね。仕事に対する向き合い方、スピード感、目標設定のネジが外れていて、普通じゃない。私もリクルートコスモスの1年目から物凄く高い目標を設定させられました。

 創業者の江副さんが言っていた「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」という有名な言葉がありますが、普通じゃない目標を持つことで自分の考え方や仕事のやり方が変わります。それで結果が出ると、さらに大きな目標を設定するようになる。そんなOSです。そのOSはリクルートで教わるものなのか、そもそもそういう性質を持っている人があの会社に集まってくるのか。それは両面があると思います。

【PROFILE】
大西康之/ジャーナリスト。1965年生まれ、愛知県出身。早稲田大学法学部卒業後、日本経済新聞社に入社。欧州総局(ロンドン)、編集委員、「日経ビジネス」編集委員などを経て2016年4月に独立。著書に『稲盛和夫 最後の戦い――JAL再生にかけた経営者人生』『会社が消えた日――三洋電機10万人のそれから』(いずれも日経BP)、『ロケット・ササキ――ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』(新潮社)、『東芝 原子力敗戦』(文藝春秋)、『起業の天才!――江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(新潮文庫)、『最後の海賊――楽天・三木谷浩史はなぜ嫌われるのか』(小学館)など。最新刊は『修羅場の王――企業の死と再生を司る「倒産弁護士」142日の記録』。

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