協調介入について取材を受ける片山さつき財務相(時事通信フォト)
日米両政府が、約28年ぶりとなる円買いの協調介入に踏み切った。米国も追加介入を辞さない姿勢を示しており、「介入後はいずれ円安に戻る」というこれまでの市場の前提が揺らぎ始めている。今回の協調介入を受けて今後、投資家が意識したいのはどのような点か。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」、森口さんが解説する。
なぜ「協調介入」だと大きく質が変わるのか
ドル円相場が大きく動いています。財務省が日米協調による円買い介入を実施したと発表し、市場は久しぶりの「本気の円安是正」に身構えることになりました。単独介入とは重みが違う今回の動きについて、私なりの見方と、投資家として今からやっておきたいリスク管理について解説します。
これまで日本が単独で行ってきた為替介入は、正直なところ「時間稼ぎ」の色合いが強いものでした。市場のトレンドそのものを変える力は限定的で、介入直後は円高に振れても、数日から数週間で元の水準に戻っていくケースが繰り返されてきました。投機的な円売りに対して、日本単独で立ち向かうには限界があったからです。
ドル円日足チャート。4月に史上最大規模の介入を行ったがすぐに円安ドル高に。TradingViewより
しかし今回は、日本とアメリカの通貨当局が足並みをそろえた「協調介入」です。過去を振り返っても、円買い方向での協調介入は約30年ぶりという、極めて異例の対応になります。
日本経済新聞の報道によると、ベッセント米財務長官は今回の対応にとどまらず「さらなる協調介入もためらわない」との姿勢を表明したとされています。

