死亡保険金が争いの火種になることもある(写真:イメージマート)
誰かが亡くなったとき、残された人がしなければならないことはあまりにも多い。死亡届の提出や葬儀だけでなく、その後数か月から数年間にわたって「相続手続き」に追われることになる。ただでさえ負担の大きい相続で、間違えたり、損をしないためには、知識のアップデートが第一だ。知っておくべき相続の新常識を紹介する。【失敗しない相続・前後編の後編】
夫が亡くなれば妻が、親が亡くなれば子供が……と、誰かが亡くなったときには財産の大小にかかわらず必ず「相続」が発生し、残された側には煩雑な手続きが強いられる。大相続時代に「絶対に失敗したくない」と準備をしているつもりでも、ちょっとした勘違いや手違いから相続税で大損したり、家族の仲を引き裂く“争族”に発展したりするケースは決して人ごとではない。
死亡保険金は「遺産分割」の対象外
死亡保険金はあらかじめ指定した受取人が受け取るもののため、相続放棄しても受け取ることができる。同時に、遺産分割の対象にならない。相続人の1人に自宅など価値の高いものを渡したい場合に、ほかの相続人に保険金を渡して財産のバランスを取る方法がよく使われる。だが、「あなただけ保険金をもらうなんてずるい」などと、争いの火種になることもある。行政書士で相続・終活コンサルタントの明石久美さんが説明する。
「遺産は相続人全員のものなので遺産分割協議が行われますが、死亡保険金は最初から決められた受取人のもの。これに納得できない人が争いを起こすことがあります。保険金を発端とした争いを防ぐためには、なぜ保険金を渡すのか、理由を明確に伝えておくことが大切です」
