家計

新入社員が「夏から月5000円」の貯蓄をはじめたほうがいい理由

まずは少額からでも

まずは少額からでも

 4月に入社した新入社員もそろそろ職場に慣れてきて、初めてのボーナスが出たという人も多いだろう。いまから「老後2000万円」のための準備を始める必要はないが、ファイナンシャル・プランナーの清水斐氏は「新入社員も夏から少しずつ貯蓄をするべき」と指摘する。

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 この春に入社した新卒社員の皆さんも、早くも仕事を始めて3か月が経ちました。社会人としての自覚も出てきたころだと思います。このタイミングで、新入社員の方々にお伝えしたいことがあります。それは「今夏から毎月5000円、年明けからは毎月1万円の貯蓄をしましょう」ということです。

 私は、20代のうちは貯蓄に励むより積極的にお金を使うことを推奨しています。人脈を作ること、仕事で必要性を感じたことを改めて勉強すること、色々な経験をすること、それが長く続く社会人生活をより良くして、生き甲斐にも繋がっていくと考えられるからです。事故に遭って入院してしまうなど何かアクシデントがあっても、若いうちは親などに頼ることもできます。お金は、まずは生活を整え、次に自分を伸ばすことに使ってほしいと思います。社会人になるとあちこちから生命保険に勧誘されることも多いと思いますが、加入するのはもう少し先でよいでしょう。

 ただし、夏以降は少しだけ貯蓄を始めることをお勧めしています。

 最初は収支をコントロールするまで気が回らなかったり、夏用の仕事着など新社会人生活に必要な支出が多かったりすることから貯蓄することは難しいかもしれませんが、それがひと段落した8月くらいからは意識を変えていくべきでしょう。

 というのも、社会人2年目からは住民税から課税されるようになるからです。住民税は天引きの税金ですから、その分手取りが減ります。1年目の今でも給与からは所得税や社会保険料(健康保険料や厚生年金保険料)が引かれていますが、住民税は「前年の収入によって金額が決まる」ので、1年目は払わない場合がほとんどです。仮に今年と来年の給与の額面が変わらなければ、その分手取りが減ることになります。

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