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住まい・不動産

品川から2駅の好アクセス、「大森」という街が持つ“2つの顔”

大森駅東口のバスターミナルの充実度は23区内屈指

大森駅東口のバスターミナルの充実度は23区内屈指

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「大森」(東京都大田区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 大森がある大田区は、非常にバラエティに富んだ区です。最西端の田園調布一帯は超高級住宅街ですが、23区の代表的な庶民派タウン・蒲田も同じく大田区。そんな個性の強い街に囲まれ、話題になることは少ない大森ですが、田園調布と蒲田の両方の雰囲気を併せ持った印象の、非常に面白い街です。

 鉄道はJR京浜東北線のみ。東海道線は目の前を通過してしまいますが、品川まで2駅、東京駅まで約20分と、鉄道の便は良好です。京急の大森海岸駅は徒歩10分弱なので、東側に住めば併用も可。また東口、西口ともバス路線が非常に充実していて、多方面をカバーしているので、そちらも有効に使いたいところです。

 道路状況も良好です。近くに第一京浜、環七(環状七号線)と、2本の大動脈が通っており、高速道路への入り口もすぐ。首都高湾岸線経由でお台場や横浜、アクアライン経由で房総半島など、車があれば遊びの選択肢は大きく広がります。平和島の一帯、大井ふ頭、京浜島など、海側にはレジャー施設も多く、そちらで遊ぶにはやはり車が便利。駅の西側は道が狭い上に複雑ですが、その一帯はアップダウンが多いので、そちらはそちらで車が欲しくなりそうです。

買い物は超便利で遊び場所もとにかく豊富

 冒頭で、「田園調布と蒲田の両方の雰囲気を併せ持つ」と述べましたが、簡単に言えば、西口が田園調布、東口が蒲田の雰囲気です。西口に広がる「大田区山王」は、知名度こそ田園調布に劣りますが、都内随一の高級住宅街で、かつては多くの作家が居を構えたことでも知られています。

 一方、東口側は、近隣のオフィスで働くサラリーマンや、埋立地方面で働く労働者たちの玄関口になっていて、非常に活気があります。隣の蒲田の陰に隠れている感がありますが、センベロ系の居酒屋もあって、知られざる一大飲み屋街です。かたや飲み屋街、かたや高級住宅街という2つの顔がある点では五反田に似ています。

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