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趣味のコレクションの数々、突然収集をやめた人たちの事情と顛末

コレクションは楽しいが、生活の負担になる側面も(イメージ)

コレクションは楽しいが、生活の負担になる側面も(イメージ)

 コレクションは楽しい趣味だが、あまりにも熱心になりすぎると、かかる費用、探す手間や時間、置くスペースなど、色々と問題も発生する。止めるタイミングを見つけるのはなかなか難しいが、収集癖を捨てた人は、どんなきっかけでコレクションをやめたのだろうか。

 北海道在住のAさん(60代・男性)は、小学校の頃から大の巨人ファン。中でもドハマリしたのが松井秀喜だった。年に一度は東京ドームに足を運んで松井グッズを買い漁り、特に熱心に集めたのが「ホームランカード」。これは松井がホームランを打つたびに発行されていたもので、カードを額縁に入れて飾るほどの入れ込みようだった。それが、2004年に大きく状況が変わったという。Iさんがいう。

「それまで北海道では、プロ野球=テレビで見るものでしたが、2004年に日本ハムが北海道に移転し、地元球団が誕生しました。私は巨人ファンを貫くつもりでしたが、そもそも野球が好きなので、札幌ドームに足を運んでいるうちに徐々に気持ちが日本ハムに移り、2006年に日本ハムが日本一になった頃には、完全に日本ハムファンになっていました。

 松井はその時、すでに大リーグに行っていて、相変わらずグッズは集めていましたが、自宅に巨人のグッズと日本ハムのグッズが並んでいると、“二股”をかけているような気がして……。松井が引退した時に、思い切って松井のグッズはすべて手放してしまいました」(Iさん)

 巨人と日本ハムはリーグが違うが、交流戦や日本シリーズなどで戦うこともある。「二股はよくない」という真摯な考えから、自らコレクションと決別したというわけだ。

 完全なる不可抗力でコレクションを強制的にやめさせられたのは、東北地方在住のYさん(40代・女性)だ。

「結婚して専業主婦になってから始めた趣味が、食器のコレクションでした。もともと母親が食器好きで、高価なティーカップやワイングラス、ブランド食器などを譲り受け、自分もコツコツと国内外のブランド食器を集めていましたが、東日本大震災の時に、激しい揺れで大量の食器が食器棚の中で割れてしまいました。こういうことを体験してしまうと、もう一度集めようという気は起きません。それまでは飾るだけだった食器も普段の食事で使うようになり、また時々割ってしまうことがあるので、着実に食器の数は減っています」(Yさん)

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