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“お年玉スルー”をする大人たちの本音 「課金ガチャに使われても…」

「1年に一度しか会わないレベルの親戚にお年玉をあげるのって、正直微妙じゃないですか? 自分は独身なので、“リターン”もなく、無駄な出費のような気がして……。この先、結婚するかもわからない。

 それに、以前あげたらあげたで、陰で私の額が他の親戚よりも少ないと不満をもらしていたという話を聞いたので、もうお年玉自体あげたくないなって思ってしまって……。今回は『仕事が忙しくて』という口実を作って、実家に帰らないことにしました。これって大人げないですかね?」(Bさん)

 実は、Bさんがお年玉をあげたくないと思う理由は、これだけではない。

「お年玉の使い道は、子どもたちの自由。それはわかっているつもりですが、やはり気になるものです。漫画やゲームならまだわかるのですが、それがソシャゲのガチャの課金に使われていて、複雑な気持ちになりました。

 いつだったか、速攻でiTunesカードを買ってきて、ガチャを引いている甥っ子がいて唖然としました。当たったならまだ救われますが、目当てのもののが出なかったらしく、『爆死した~』と嘆いていて、なんだか目の前で無駄遣いされたようで虚しくなりました。親は何も注意せずに笑っているだけ。ゲーム会社のほうも、お年玉を見込んでいるのでしょうね。新年にはガチャを引きたくなるような企画が多いようです」(Bさん)

 40代の女性会社員・Cさんは、親戚にあげるお年玉の金額の難しさを嘆く。

「お年玉の金額は、親戚の兄弟の人数によって変動します。例えば、一人っ子だと多めに出してもあまり気になりませんが、3人兄弟だと、一人5000円としても、トータル1万5000円にもなる。もちろん一律一人5000円というわけにはいかず、年齢による傾斜配分も考えなくてはなりません。その配分も難しい。自分の家ならまだしも、人の家の“相場”がわからない。

 いろいろ考えるのは面倒くさすぎるので、そもそも親戚の子どもたちにあげるというルールを見直して、自分の子どもにだけあげればいいのでは? 今回は年末年始に旅行することもあり、親戚の子どもたちへのお年玉をスルーします」(Cさん)

 お年玉をスルーするのであれば、親戚への出産祝いや進学祝いといったものはどうなのか。Cさんはこう言う。

「さすがに進学祝いや出産祝いなどといった“意味のある祝い”は、お金を出しますよ。もらうことも多いですし、お返しするのは当然かな。でも、この時代に“お年玉”の意味ってなんだろう、と考えてしまって……。新年を祝うなら、『明けましておめでとう』の言葉だけで十分です」

 新年の風物詩だと思われてきた「お年玉」の未来は、決して安泰なものではないのかもしれない。

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