家計

キャッシュレス化推進のカギは、生活者に「現金離れ」をどう促すか

お金を使い過ぎないのは現金? 電子マネー?

 続いてはこちらの質問。

「【A】電子マネーで支払うほうがお金の使い過ぎを防げる」か「【B】現金で支払うほうがお金の使い過ぎを防げる」か、考えを聞いてみました。

 結果は、

【A】電子マネーで支払うほうがお金の使い過ぎを防げる:30.9%
【B】現金で支払うほうがお金の使い過ぎを防げる:69.1%

【B】の「現金」が7割近くと、かなり大差をつけて多数派になりました。ちなみに男女では、男性がやや【A】が多く(35.5%)、女性(26.4%)と差がついています。年代では大きな差はありませんでした。

 前問では電子マネーで「お金は便利になった」との回答が多数派でしたが、「便利になった=手軽にサクサク使える」という意味合いがあるとすれば、たしかに電子マネーのほうが使い過ぎにつながる側面もありそうです。政府がキャッシュレス化を推進している目的の一つには消費の活性化も含まれていますが、これもある意味、現金よりも手軽な電子マネーの性質に期待しているものと見ることができます。

キャッシュレス化が進んだら現金はいらない? それでも必要?

 最後にこちらの質問。どこでもクレジットカードや電子マネーで決済できるならば、「【A】現金は持ち歩きたくない」か「【B】それでも現金は持ち歩きたい」か、考えを聞きました。

 結果は、

【A】現金は持ち歩きたくない:46.3%
【B】それでも現金は持ち歩きたい:53.7%

 と、過半数は【B】の「持ち歩きたい」派ですが、大差ではありません。

 興味深いのは、男性では「持ち歩きたい」派と「持ち歩きたくない」派が50%前後でほぼ拮抗しているのに対して、女性では「持ち歩きたい」派が59.2%と、意見が分かれています。

 システムのトラブルにより一定期間電子決済が利用できなくなったというニュースは一定の頻度で目にしますし、この調査を行った2019年11月の前には、大規模な台風の災害もありました。キャッシュレス化が進んでも「いつ何があるかわからない」という気持ちから現金に頼ろうとする人は、まだまだ多いようです。

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