家計

年に0.002%の金利でも定期預金する意味はあるのか?

銀行の預金金利は過去最低の水準に(イメージ)

 長寿時代、多くの人が将来のお金の不安を漠然と感じている。だが、お金の話は難しくてよく分からないという人も多い。資産運用や投資に詳しい金融ジャーナリストの鈴木雅光さんが、お金に関するさまざまなニュースを分かりやすく解説する。今回は、今年4月から一斉に引き下げられた定期預金金利について。

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 コロナ禍で夏のボーナスがカットされるなど影響が広がるなか、4月1日、大手銀行や地方銀行が定期預金の利率を相次ぎ年0.002%に引き下げた。これまでは、預け入れ期間1年以上の定期預金利率は年0.01%だったが、4月からは預け入れ期間10年までの全ての期間で年0.002%。現在の普通預金利率0.001%とほとんど変わらない水準だ。

 昔は、預金額や預け入れ期間に応じて高い利率が適用されたものだが、今回の引き下げで、預金額が1万円でも1000万円でも、預け入れ期間が1年でも10年でも、年0.002%の利息しか付かなくなった。例えば100万円を10年間預けたとしても、戻ってくる利息は200円(税引き前)にしかならない。もし時間外にATMから現金を引き出せば、簡単に利息分以上の手数料を取られて実質的な利息はゼロになってしまう。つまり定期預金は、実質的に“単なる金庫”としての役目しか果たせなくなったというわけだ。

 もちろん、別に金庫で構わないという人もいるだろう。何百万円も現金を手元に置いておくのに比べれば、預金しておいた方が防犯上は安心だ。ある程度の資産を蓄えている年配層の中には、そういう考えの人も多いかも知れない。だが、今後長期的に老後資金を作っていかなければならない若年層は、この考え方では危ない。

「少しずつ預金を積み上げていけば、老後を迎える頃にはある程度貯まっているし、元本割れのリスクもないから安心だろう」。そう思って、コツコツ積立定期を利用している人もいるだろうが、今の預金利率の水準からすると、残念なことにお金を殖やすどころか“元本割れ”し、逆にお金の価値を目減りさせることになるからだ。

「消費者物価指数」という言葉を聞いたことはないだろうか。簡単に言うと、食品や日用品など、私達が日々購入する商品やサービスなど585品目の価格動向を示す経済指標のこと。総務省が毎月公表しており、前年や前月からどれくらい上下したかを物価変動の目安にしている。

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