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生命保険にはいくら入るべき? 夫の死後に「必要な備え」の算出法

 日本では8割以上の世帯が生保に加入している。1世帯当たりで平均3.9件、年間に支払う保険料は平均38.2万円とされる。年間38万円もの保険料を40年間払い続ければ、総額は実に1520万円にものぼる。

 それが万が一のときに役立てばいいが、必ずしもそうとはいえない。むしろ、「生命保険にいくらかけるか」を充分に考えず、ムダな保険料を払い続けているケースが多いのだという。では、「人生最大のムダ」ともいえる保険料を見直すには、何から始めればいいのか。「まず真っ先に見直すべきが『死亡保障』です」と長尾さんは言う。

「万が一のときに備えて保険料を支払う死亡保険は、実は不必要な場合も多い。自分や家族にとって本当に必要な保険金額はいくらなのか、見極めることから始めてほしい」

 冒頭の山本さんは50代後半の夫に2000万円以上の死亡保障を設定していた。しかし、さまざまな条件を考慮すると、厳しい言い方をすれば「保険料をドブに捨てているようなもの」だと判明した。そこには、どんな間違いがあったのか見ていこう。

子供の独立が見直しのタイミング

 夫の保険金額を決める主な基準になるのが「妻の収入」「子供の有無」「住宅費用」だ。子供がおらず、妻に安定した収入がある場合、保険金はほぼゼロで大丈夫だという。

「夫の死後も、自分ひとりの生活費を自分でまかなえる場合、かかる費用は夫の葬儀代くらい。200万円ほどの貯蓄があれば、保険で備えておく必要はないでしょう」

 妻が専業主婦の場合、夫の死後にかかる妻の生活費の備えが必要になる。

「専業主婦の場合、葬儀代と1年分くらいの生活費として500万円くらいは必要でしょう。1年かけて仕事を見つけられれば、これくらい備えておけば大丈夫」

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