家計

安物大量買いは買い物依存への一歩 「倹約脳」をどう育てるか?

ドーパミンが「買い物依存症」を引き起こす仕組み

ドーパミンが「買い物依存症」を引き起こす仕組み

脳をいたわれば“倹約脳”が育つ

 杉浦さんは、現代人は特に、毎日大量の情報を処理するので、脳が疲弊して、ムダづかいしやすい環境にいると話す。

「脳も体と同じで、朝や日中は元気ですが、仕事や家事で判断する回数を重ねると疲弊していく。すると、脳の『制御資源』が減って、自己制御がきかなくなります。自分を第三者的に見る『メタ認知能力』も下がり、衝動買いに走りやすくなるのです。お酒を飲んで抑制力が低下し、理性がきかなくなっているのと同じような状態です」(杉浦さん・以下同)

 余計な買い物を避けるには、疲れているとき、落ち込んでいるときは買い物に行かない。そして、きちんと睡眠をとることが大切だ。

「脳が疲れている夜は買い物はできるだけ避けた方がいい。インターネットの買い物は、商品をカートに入れるところまででストップ。制御資源は睡眠や休息で回復するので、本当に欲しいか翌朝に確認してから購入ボタンを押すこと。

 クラシック音楽は、脳の疲労を軽減させるといわれています。また、ウオーキングなどの有酸素運動や瞑想を習慣づけると、前頭前野を鍛えることにつながるので、ムダづかいしにくい“倹約脳”を鍛えるのに有効です」

 菅原さんは、「見栄を張るための買い物はムダですが、心から欲しいのであれば、高級品でもムダではない」と話す。本当に欲しいものを見極められるようにならなくては。

【「ムダづかい脳」を叩き直す5つの法則】

●疲れているとき、落ち込んでいるとき、睡眠不足のときは買い物をしない。
●欲しいと思ってもすぐに買わず、3回「欲しい」と思うまで買わない。
●ネットショッピングは、カートに入れて一晩寝かせる。
●日頃から充分な睡眠をとる。
●ウオーキングなどの有酸素運動を習慣づけて、前頭前野を鍛える。

※女性セブン2021年4月1日

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