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不安な世の中がブームを後押し?コロナ禍で占いにハマる人たちの本音

 入籍直前、知り合いから「結婚生活のためにも、互いがどういうタイプなのか知っておいて損はない」と言われ、押し切られる形で、占い師に相性を診断してもらった。すると占い師から、「別れる可能性が高い。結婚はおすすめできない」と言われたのだという。「占いでは、いいことだけを信じる」というスタンスだったBさんは、その助言を気にせず結婚したが、1年を待たずに離婚することになった。占い師が指摘した通り、「性格の不一致」が原因だった。

「当たるんだって、呆然としました。でもそれ以上に、『人に合わせられるあなたでも、強引なタイプの彼女には嫌気が差す』という占い師の言葉が、気にかかりました。もしかしたら、自分の性格の欠点が、人生を好転させない一因なのかもしれない。思えば、人に良く思われたくて、嫌でも人に合わせたり、断れなかったりすることが多くて……。そういう自分の性格が、ストレスを溜める原因になっていることを直視できました。思えば、コロナで生活が変わり、通常より焦って判断を下したということもあったかもしれません」(Bさん)

 そんなBさんは現在、転職活動中。迷いや決断に迫られることがあると、しばしばオンライン占いを利用するようになった。Bさんの場合、月に1回程度、20分で3000円ほど払っているという。

「占い師の言葉は、自分の性格や行動のクセを客観視できる良い機会になっています。自分の性格やクセを理解して、最悪の結果を回避したいだけ。『いい結果』だけを重視するのではなく、ネガティブな結果ほどきちんと解釈しようと思うようになりました」(Bさん)

「カウンセラー兼コンサルタントみたいな存在」

 個人事業主の40代男性・Cさんは、占いにハマり込んでお金を使う人を「信じられない」と思っていた。だが、コロナ禍になり、仕事や今後の人生に不安がつきまとう日々が続き、何気なくタロットカード占いをしてみた。

「知り合いの経営者が利用していると言うので、『本当に当たるのか?』と、ネタのつもりで試してみたんです。私のことを知らない第三者から、損得勘定なしに忌憚のない意見を聞くのは、単純にワクワクしましたしね」(Cさん)

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