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ワタミ会長「政治家は飲食店を1軒も倒産させない補償制度を示すべき」

代名詞の居酒屋事業から焼き肉店へ業態転換に踏み切るワタミ(現在は各自治体の要請や種類提供条件を厳守して営業)

代名詞の居酒屋事業から焼き肉店へ業態転換に踏み切るワタミ(現在は各自治体の要請や種類提供条件を厳守して営業)

──外食以外では、どのような戦略を?

渡邉:いまや売上でも収益でも一番大きなボリュームを占めるのは「ワタミの宅食」です。すでに1日25万食をお届けするまでに成長しましたが、将来的には100万食まで持っていくべくチャレンジをしているところです。

 宅食では高齢者向け以外にも新たに2つのマーケット獲得を目指しています。1つは単身世帯向けの冷凍弁当。もう1つは働く女性向けのミールキットで、事前に食材に味付けしておけば、フライパンだけでサッと料理ができるタイプです。

 宅食ビジネスは、働く女性や働くお母さん、あるいは一人暮らしの若い男性というように、ターゲットが広がってきています。

 コンビニでも宅食事業は展開していますが、我々はさまざまな総菜の組み合せができる。日替わりで違った献立のお弁当がお届けできるので、その点は大きな魅力になると考えています。

【プロフィール】
渡邉美樹(わたなべ・みき)/1959年、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、経理会社や運送会社で働きながら資本金300万円を貯め、1984年にワタミを創業。2000年に東証一部上場。2011年に東京都知事選に出馬し101万票を獲得。2013年に参院選(自民党・全国比例区)で当選。財政再建などの分野で経営者の視点で政策提言を続ける。2019年に参院議員を退任、同年10月にワタミ代表取締役会長兼グループCEOとして本格経営復帰。今年10月より社長も兼務予定。

【聞き手】
河野圭祐(かわの・けいすけ)/1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。

※週刊ポスト2021年9月10日号

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