吉田みく「誰にだって言い分があります」

「コロナ太り」で出費増大、夫婦喧嘩に… それでも痩せられない30代主婦の焦り

晴れて自粛生活が明けたのに…(イメージ、Getty Images)

晴れて自粛生活が明けたのに…(イメージ、Getty Images)

 11月に入っても新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向が続いている。徐々に日常生活の制限が緩和され外出機会が増えようとするなか、脱「コロナ太り」に挑んだことで、その出費をめぐり夫婦喧嘩に発展してしまったケースもあるようだ。フリーライターの吉田みく氏が、千葉県在住の30代主婦に話を聞いた。

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 新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一つとして、私たちは不要不急の外出を控えた生活を1年以上送ってきた。自宅で過ごす時間が増えたことで運動不足になり、「コロナ太り」した人も多いのではないだろうか。

 明治安田生命が今年9月、全国20〜70代の男女5640人を対象に行った「健康」に関するアンケート調査では、4人に1人が「コロナ以前に比べて体重が増えた」と回答。その原因は「運動不足」と「食べ過ぎ」と答えた人がそれぞれ6割前後に達した。また、体重が増えた人の約8割が「コロナ禍でストレスを感じている」とも回答しており、新型コロナウイルスがもたらした影響の大きさがうかがえる。

 千葉県で夫と2人暮らしの専業主婦、ひろこさん(仮名・32歳)は、最近あることがきっかけで夫と衝突してしまったという。

「新型コロナウイルス新規感染者数が減少してきたこともあり、徐々に自粛生活を緩和し始めました。でも、この1年以上不要不急の外出を控え、ネット通販を活用した生活を送っていたので、体重は5キロ増加。久しぶりによそ行きの洋服を着たら、案の定パツパツでした……」(ひろこさん、以下同)

 いわゆるコロナ太りをしてしまったひろこさんは、体重を元に戻そうと食事制限をしたり、自宅で運動したりするなど頑張ったものの、なかなか結果が出なかったそうだ。仕方なく、この秋冬に着る洋服をほぼ買い替えることに。プチプラショップの洋服を中心に選んだものの、総額で3万円ほど使ってしまった。その様子を横で見ていたひろこさんの夫は、渋い顔を見せていたという。

「『太ったのは君のせいじゃない? コロナが理由みたいに言うのはよくない』と、冷たく言われました。そういえば確かに夫は体重増加していません。きっと洋服を買い替えた出費が気に入らなかったんだと思います。その後も事あるごとに、体型をからかってきました」

 最初のうちは聞き流していたものの、夫の悪口が次第に耐えられなくなったひろこさん。「体重が減らせるなら」と、思い切って美容整形クリニックで脂肪吸引の施術を受けることを考え始めた。夫が出社している間に内緒でカウンセリングを受け見積もりを出してもらったのだが、想像以上の金額に驚いたという。

「見積もりでは、総額が100万円を超える結果となってしまいました。独身時代の貯金を使えばできなくはないですが、術後のダウンタイムなどを考えると、夫に秘密でやるには無理があると断念することに。その後も自己流で運動や食事制限をしましたが、成果は出ず……。痩せるのがこんなに大変だとは思いませんでした」

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