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口座数急増の「つみたてNISA」の仕組み 「大損しづらい」理由とは?

口座数急増の「つみたてNISA」の仕組みとは?(イメージ)

口座数急増の「つみたてNISA」の仕組みとは?(イメージ)

 金融庁の発表によると、2020年3月末時点で約219万だったつみたてNISAの口座数が、2021年9月末で、2倍以上の472万口座に急増した。昨今ではあらゆるものの値上げが相次ぎ、家計の負担が増すばかりだからこそ、少しでも余裕のあるうちに、資産運用をしておこうと考える人が増えているのだろう。

 つみたてNISAとは、2018年にスタートした、毎月一定額を対象の金融商品(投資信託)に積み立てていく少額投資制度のこと。

 お金を運用の専門家に預けて手数料を支払うことで株式や債券などに投資・運用してもらい、預けた金額に応じて運用益を受け取れる仕組みだ。

 一般的な投資では、投資で増えた運用益や分配金に約20%の税金がかかるのに対し、現在、つみたてNISAは年間40万円までなら、最長20年間非課税で運用でき、儲かった分が丸々受け取れて、いつでも引き出せる。

 年40万円で20年間なら、単純計算で月々の投資額は最大でも約3万3000円と、意外とお手頃。それでも、20年間続ければ約790万円も投資できる。これを利回り5%で運用できた場合、元本と運用益の合計は約1300万円にもなる。

 500万円以上増えると思えば、銀行に預けておくのがばかばかしく思えてくる。しかし、投資である以上、リスクがあるのではないか。ファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんが説明する。

「もちろん、100%安全とは言い切れません。しかし、つみたてNISAの対象商品は、金融庁が厳選した“手数料が安く、長期・積立・分散投資に適した投資信託205本(1月28日時点)”。国内に約6000本もある投資信託の中から、特に資産形成に適したものに絞り込まれているのです。

 例えば、40万円の一社の株を一括で買うと、暴落した場合は一気に損するケースもあります。一方、つみたてNISAなら、同じ40万円でも、複数の株式などに少しずつ分けて、時間をかけて投資する仕組みのため、仮に一社の株価が暴落しても、ほかで補える可能性がある。一括投資よりも大損しづらいのです」

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