住まい・不動産

「持ち家と賃貸どちらが得か」の判断基準が大きく変化 住まい選びの新常識とは?

『ウィズコロナ時代に後悔しない 暮らしの新常識』より

『ウィズコロナ時代に後悔しない 暮らしの新常識109』より

 住む家は「持ち家」と「賃貸」のどちらが得なのか──「人生最大の買い物」だけに、頭を悩ませる永遠のテーマかもしれない。コロナ禍によって住宅事情が変わってきており、それぞれのメリット、デメリットの判断基準も従来から変わりつつあるようだ。

 コロナで一変した日常の風景に焦点を当て、今を生き抜くために役立つ情報を網羅した『ウィズコロナ時代に後悔しない 暮らしの新常識109』(小学館)のなかで、ファイナンシャルプランナーの藤川太氏(家計の見直し相談センター代表)は、「コロナによって住宅選びでは“ライフスタイル”と“相場”の2つの視点が必要になった」と指摘する。

 まず、大きなポイントがテレワークの普及による生活の変化だ。東京都の「テレワーク実施率」調査(2021年12月)によると、都内企業のテレワーク実施率は56.4%、実施した社員の割合は44.5%だ。テレワークが働き方の一形態として定着したことは間違いないだろう。

「満員電車に揺られて会社に通わなくても業務は可能だということが一気に表面化しました。通勤時間などをあまり気にしなくてもよくなり、住む場所の選択肢は今後ますます増えるはずです」(藤川氏)

 週1〜2回の出社なら、わざわざ通勤に便利な都市部に住まなくてもいい。郊外に住めば、物件価格も家賃も安くなる。

 そこで気になるのが、「不動産価格の相場」である。不動産経済研究所によると、2021年の首都圏新築分譲マンションの平均販売価格は1戸当たり6260万円と1990年のバブル期を超えて過去最高を記録。しかも、コロナによって住宅資材の供給不足や人手不足が重なり、物件価格は当面下がらないとの見方が広がっている。

「それでも日本の人口減少トレンドを考えると住宅需要は間違いなく減っていくので、物 件価格は利便性が高くて多くの人が住みたい都市部と、そうではない地方との間で“二極化”が進むと考えられます」(藤川氏)

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