住まい・不動産

憧れのタワマン購入40代男性に引っ越しを決意させた子供の会話

憧れのタワマン生活のどこに不満があったのか?(イメージ)

憧れのタワマン生活のどこに不満があったのか?(イメージ)

 眺望が良く、住んでいること自体がステータスとも言えるタワマン。住めるものなら住んでみたいという人も多いだろうが、都内のタワマンに家族と暮らすKさん(40代・男性)は、タワマンに住むことに憧れ、その夢を一度叶えながら、タワマンからの転居を決意した。そのきっかけとなったのは、子供の放った一言。いったい何だったのか。

 Kさんは、都内で小さな会社を経営している。幼少期、田畑に囲まれた環境で育ったKさんは都会への憧れが強く、10年ほど前、思い切って臨海部に完成したタワマンの上層階の物件を購入した。予算的には限界に近く、妻には反対されたものの、それを押し切ったKさん。いざ住んでみると、目の前に東京湾が広がり、晴れた日には遠く房総半島も望める眺望に妻も感激。海辺のテラスを散歩する楽しみもあって、夫婦ともタワマン生活に満足していた。

 しかし数年後に子供が生まれると、少しずつ状況が変わり始める。それまで近所付き合いは皆無だったものの、子供が保育園に通い、やがて小学校に進む中で親同士の付き合いが生まれたが、会話には気を遣う必要があった。Kさんはいう。

「我々が住んでいる地域はタワマンだらけですが、一帯のタワマン価格はここ10年ほどでグングン高騰したため、住んでいるマンションによってかなり所得格差があります。後から出来たタワマンになればなるほど住民のリッチ度が高いわけで、どのマンションに住んでいるかという会話は非常にデリケートです」(Kさん、以下「」内同)

 高級住宅街には、「東口か西口か」「1丁目か2丁目か」など、細かいブランディングが存在するが、マンションは販売価格がハッキリ分かるだけに、格差は明確。そんな気遣いに少々ウンザリしていたところに畳み掛けたのが、昨年の武蔵小杉のタワマン騒動だ。台風で一部のタワマンで停電や断水が発生し、住民は大変な苦労を強いられた。

「武蔵小杉の一件以来、ウチのタワマンも緊急点検が行われましたが、止水板や防水扉が設置されており、浸水や停電などの心配は無いことが明らかになりました。ただ、友人や親戚に会う度に、武蔵小杉のタワマンの話を持ち出されます。考えすぎかもしれませんが、『お宅のタワマンは大丈夫なの?』と言われ続けているうちに、“気の毒な人”と思われているのかな、と感じるようになってしまって……」

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