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「エアドロ痴漢」「フィッシング詐欺」…スマホ犯罪から身を守るためにすべきこと

スマホ犯罪の手口は年々悪質になっている(イメージ)

スマホ犯罪の手口は年々悪質になっている(イメージ)

 ネット通販、動画視聴、リモート会議etc.──コロナ禍により在宅時間が増えたことで、スマートフォンを利用する機会が多くなった。それに比例して、スマホ犯罪も増加し、警察庁によると2021年に検挙されたサイバー犯罪は前年比24.3%増に。被害に遭わないためにも、すぐにできることから始めよう。

知らないうちに大量のゲームを購入された

 東京都の会社員・Tさん(50才)のスマホに、通販サイト・アマゾンのカスタマーサービスからメールが届いた。内容は、

「クレジットカードの利用承認が得られませんでした」とのこと。しかし、アマゾンで商品を購入した覚えがない。おかしいと思いながらメールを最後まで読むと、ゲームソフトが100本も注文されていた。

 メールには、アマゾンではなくクレジットカード会社に確認するよう指示があったため、Tさんがすぐに電話をすると、どうやらアマゾンのアカウントを乗っ取られて注文をされたものの、クレジットカードの認証まではできず、購入に至らなかったとのこと。Tさんはすぐにクレジットカードの利用を止め、アマゾンカスタマーサービスに連絡して指示を仰ぎ、アカウントとパスワードを変更したため、事なきを得た。

 日本クレジット協会によると、2021年のカード不正利用の被害額は約330億円。統計を取り始めた1997年以降、過去最悪という結果が出ている。セキュリティー情報専門サイトの編集長・武山知裕さんは言う。

「スマホの世界を知るにはまず、世界中の誰もが自由に出入りできるひとつの街をイメージしてください。どこにいようが誰もが1秒もかからず出入りできる。そんなインターネットの世界とつながっているのが、スマホなのです。さらに、スマホを家にたとえるなら、犯罪者が常にあなたの家をドンドンと叩き、侵入口がないかを確認している状況です」

 盗まれたり紛失したりしなくても、スマホは持っているだけで常に犯罪者から狙われているのだ。Tさんのケースの場合、犯罪者がランダムに入力したアカウントがたまたま合致したのだという。

 私たちはいま、どんなスマホ犯罪が起こっているのかを理解し、自分のスマホを守るためにできる限りのことをしなければ、いつ詐欺や不正利用に遭うかわからない。実際に起きた事件を参考に、対策を学んでいこう。

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