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天涯孤独の老後が刻一刻と迫る… 「未婚一人っ子」たちが抱える将来不安と本音

「結婚すれば安心」というわけじゃないでしょ?

 フリーランスのデザイナーである40代女性・Bさんは、70代の両親ともに健在だが、親戚づきあいはゼロ。将来の不安についてはこう話す。

「根無し草の状態なので、よりどころはあったほうがいいけど、結婚しないことも、今の仕事も、全部自分で選んだことなので、割り切って生きるしかないですよね。

 ただその分、老後への準備は大切だとは思っています。賃貸マンションがいつまで借りられるかわからないので、公営住宅への転居も視野に入れています。今は両親がなんとかピンピンコロリしてくれることを祈っているのと、働けるうちにお金を貯めることが最優先だと思っています」(Bさん)

 数年前、一人っ子の友人女性(既婚)に、「結婚しないと本当に天涯孤独になる」としみじみと語られたというBさんは、「パートナーが自分より先に死んでしまうことだってあるわけで……」と指摘する。

「確かに両親がいなくなったら寂しいし、自分が病気になった時も面倒を見てくれる人がいるのは安心かもしれませんが、逆にパートナーの介護や、相手の親の介護を背負う可能性もある。私の別の知り合いは、義両親の介護が理由で、50代になって離婚していて、そういうものに巻き込まれないのは楽だなと思います。結局何がいいかなんて、わからないですよね」(Bさん)

きょうだいへの幻想を持っても仕方ない

 メーカーに勤務する40代男性・Cさんも老後への不安を抱えている「未婚一人っ子」のひとり。以前は、きょうだいがいる人を羨ましいと思うこともあったが、周囲の人たちの話を聞いて、その考えをあらためたという。

「一人っ子は、きょうだいへの幻想が強いように思います。僕も一人っ子なので、きょうだいへの憧れはありましたが、周囲のきょうだいがいる人の多くは、意外にドライ。何かあったときに面倒をみてもらおうなんて気はさらさらなく、逆に面倒をみる気もないようで、驚くことがよくあります」(Cさん)

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