吉田みく「誰にだって言い分があります」

“てまえどり”が逆に食品廃棄につながる本末転倒 「夫が賞味期限ギリギリの牛乳大量に買ってくる」

売り場での啓発メッセージも

売り場での啓発メッセージも

 とても賞味期限内に消費しきれないと困ったフミコさんは、ある時、夫にこう訴えた。

「すぐに使わない食材はできるだけ賞味期限が近くない食品を買ってほしいとお願いしました。そこで返ってきたのは、『ママ、知らないの? 今の時代は“てまえどり”が当たり前なんだよ。お得に買える時もあるし、活用していかなくちゃ』だったんです。そうかもしれませんが、賞味期限が近い食材を使って献立を考えるのは私です。その苦労を分かっているのでしょうか……。お得に買えても結果無駄にしてしまうことも少なくありません」

 夫の言葉に大きなため息をついたフミコさん。すると、「その態度が気に入らない」と夫に指摘されたという。そこから夫婦喧嘩が勃発。お互いヒートアップしてしまい、「てまえどり」から話はそれていき、気付いたら人格を傷つけるような攻撃までしてしまったそうだ。

「言い過ぎたことは反省していますが、夫が原因で私の家事への負担は増えています。“てまえどり”が悪いわけではなく、時と場合によることを伝えたかっただけなんです……」

 夫婦喧嘩をきっかけに食材の買い方について話し合い中とのこと。夫の無闇な「てまえどり」は減ってきてはいるものの、いまだに牛乳は賞味期限ギリギリのものを買ってきてしまうそうだ。

 良い方向へ進むための活動も、度が過ぎると苦しさを感じることもある。食品ロス削減のための「てまえどり」が結果的に家庭での食品廃棄につながっては、本末転倒だろう。食品ロス削減への道のりは険しいものがあるが、夫婦間では価値観の押し付け合いなどはせず、すり合わせていくことが大切のようだ。(了)

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