中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

昔より厳しくなった「働かないおじさん」への風当たり “出世の道”を閉ざされた人はどう過ごすべきか

出世コースを外れた後に力強く復活する人も

 現在49歳の私も、同世代の「働かないおじさん」の知り合いは何人かいます。そのひとりA氏は仕事をバリバリとやりたいという意思はあるものの、プロジェクトを推進するリーダーが40代前半や30代後半のため、アラフィフのスタッフは使いづらいようで、彼はプロジェクトにアサインしてもらえません。

「別にオレは年下のリーダーの下で仕事をするのは構わないんだけど……」なんてことを言いつつも、仕事が暇なものだから、いかにして空いた時間を“将来の投資”に回すかを考えています。一つ始めたのは、社会人大学への通学です。仕事が終わった後、夜間の大学院へ行き、自身に関心のあるテーマについて学んでいるそうです。

 A氏はすでに子会社へ出向しており、もはや本社での出世は望めない状況。現在勤務する会社を定年退職した後の人生設計についても考えるようです。しかし現在、子供2人を私立の学校通わせている彼としては「なんとかあと10年、安定給料をください!」という切実な思いがあります。現在の大学院通いは、定年後も仕事をしていくための準備でしょう。

 一旦「働かないおじさん」になってしまった場合、A氏のように「定年まで会社にしがみつきながら、退職後の生活の準備をする」という選択肢もあるのでしょうが、もう一花咲かせるチャンスはあります。

 私の知り合いで「完全に40代半ばで出世コースから外れた」(本人談)という50代半ばの男性・B氏がいます。出世とは無縁になりましたが、仕事はできる人だと思っていました。そんな中、彼と仲の良かった先輩が役員になりました。それと同時に、同社で「地域活性化」について取り組もうという機運が高まります。

 営業をやっていたB氏は元々転勤族で全国各地に知り合いがおり、地域活性化ビジネスを手掛けるにあたっては適任でした。そこで異例の部長抜擢! 以後、イキイキと全国を飛び回っています。このように、一旦、出世コースを外れても、後に力強く復活する人もいるということは覚えておきたいです。

 他には、50代前半で会社を辞め、フリーランスになるという手段もあるでしょう。若くしてフリーになるといかんせん「人脈」「ツテ」が少なすぎて再び雇われ人に戻る例が多いです。しかし、さすがは年の功、50代前半にでもなると、ある程度ツーカーの取引先があるわけで、そこと仕事をするわけです。

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