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「新NISAのつみたて枠」と「現行つみたてNISA」 年利5%で15年運用なら非課税枠の収益に600万円の差も

新NISAは従来のNISAと何が違う?(イメージ)

新NISAは従来のNISAと何が違う?(イメージ)

 2024年からの制度拡充を前に、NISA(少額投資非課税制度)に再び注目が集まっている。

 2014年に制度が始まったNISAの総口座数は、現在1700万強に上る。株や投資信託などの一定の金融商品への投資で得た利益(配当や売却益など)にかかる約20%の税金が非課税になる“お得な制度”のため、個人投資家に広く受け入れられてきた。

 ただし、口座を開設できる期間が限られるなど、現行のNISAには様々な制約がある。現行は低リスクの投資信託が対象の「つみたてNISA」と、上場株式などにも投資できる「一般NISA」の2種類があるが、非課税となる年間投資額にはそれぞれ枠が設けられるうえ、非課税期間も「つみたて」が20年間、「一般」が5年間に限られる。さらに、両者は併用できないので、投資家が非課税の恩恵を受けるには、「つみたて」と「一般」のどちらかを選ばなければならない。

 それらの制約が、2024年から始まる「新NISA」では大幅に緩められることになる。

60歳からでも間に合う

 まず、口座が開設できる期間、非課税となる期間の制約がともに撤廃され、恒久的な制度へ変更される。現行では不可だった「つみたて」と「一般」の併用が可能になることも大きな特徴だ。

 それらに伴い、投資上限額も拡大される。「つみたて(新NISAでは「つみたて投資枠」)」は現行の40万円の3倍となる年間120万円、「一般(同「成長投資枠」)」は現行(120万円)の2倍の年間240万円までが非課税になるという。

 消費生活アドバイザーの丸山晴美氏はこう言う。

「さらに、生涯非課税限度額が買付(取得)金額ベースで合計1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)に設定されます。現行NISAの実質的な限度額は、つみたて型が800万円(40万円×20年間)、一般型が600万円(120万円×5年間)ですが、それよりも自由度が高まり、運用の幅が広がります。余裕資金のある人が前提となるものの、60歳から始めても短期間に資産を積み上げることができるようになります」

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