業者が不正で使うとしたスマートウォッチ(廣瀬大介氏提供)
「日本の大学には簡単に入学できる」──中国では、そんな噂が流れているという。背景に大学受験の「カンニング業者」が暗躍している可能性が浮上した。中国事情に詳しいフリーライターの廣瀬大介氏が業者に接触し、その手口をレポートする。【全文】
「まさか本当に合格する人がいるとは」
〈日本語試験や英語試験で高得点を保証します。もう一つは私たちが持っている人数限定の合格枠を使って大学合格保証もします。例えば、早稲田や慶應、MARCHなら明治、立教、青山学院、中央、法政です〉(日本語訳)
これは小紅書(中国版インスタグラム)で点数保証や合格保証を謳う中国人業者との会話の一部である。現在、中国人向けのSNSは日本の有名大学への留学を斡旋する業者の宣伝で溢れている。
「MARCH合格保証」「名門大学に面接のみで合格保証」という投稿や、日本の大学に留学する上で受験が必須となるJLPT(日本語能力試験)やEJU(日本留学試験)の点数保証を謳うものが確認できた。