書式の不備や曖昧な内容の書き方になると遺言書は無効になる(イメージ)
老後生活にしっかり備え、悠々自適の生活を実現している人でも安心はできない。人生は最後に大きな落とし穴が潜んでいるからだ。一歩間違えると順調な老後を送ってきた人も途端に景色が暗転する。憂いのない最後を迎えるため、遺言書の「正しい選択」とは何かを専門家が指南する。
子に財産を残すなら遺言書が必須
子供にできるだけ多くの財産を残したいと願う親は多いが、「その考えに固執する必要はありません」と、終活アドバイザーの松尾拓也氏は指摘する。
「子に財産を残すことはマストだと考える親が多いが、遺産があることで“争族”となり不幸になるケースが散見されます。お金を使い切って旅立つことも後腐れをなくするための選択肢です」
子に財産を残す場合、口約束は厳禁で遺言書が必須となる。
「例えば面倒を見てくれた長男に遺産をなるべく多く残したいといった場合、その意思を残すには遺言書が必須です。遺言書がないと死後に遺産分割協議で相続人全員の合意のもとに遺産の割合を決めることになり、その過程で遺族間に遺恨が残るケースは多い。
遺言書があれば遺産の分け方が偏っていても誰の意思でその分け方になったのかが明確になり、恨まれるのは遺言書を残した親のみで済みやすい。財産を残すなら、家族に争いの火種を残さないことが責務です」
