自宅を「終の棲家」にしたいならどこに注意すべきか(イメージ)
人生の終盤、「どこで暮らし、どこで最期を迎えるか」は避けて通れないテーマだ。多くの人は住み慣れた自宅を終の棲家にしたいと願うが、こうした“自宅信仰”には危うさが付きまとう。いったい、どういうことか──。
人に頼らないことだけが自立ではない
そのひとつがあまりに大きな「家族の負担」である。高齢医療に詳しい秋津医院院長の秋津壽男医師が指摘する。
「“自分は家族に恵まれているから大丈夫”“家族は介護を負担とは思わないはず”と考えてはいけません。どれほど愛情深い家族でも、排泄や入浴、食事の介助、夜間の見守りが毎日続けば心身ともに疲弊します。
介護が原因で家族関係がぎくしゃくし、きょうだい間で不公平感が生まれることも珍しくありません。だからこそ介護士やケアマネジャーなど外部の専門家を積極的に頼ることが大切です。他人だからこそ家族が感情的になる場面でも冷静に対応できます。介護サービスの利用を家族の愛情不足ととらえることもやめるべきです」(以下、「」内は秋津医師)
また、自宅で長く暮らすには、「何でも自分でやらなければならない」という考えも捨てたい。
「人に頼らないことだけが自立ではありません。必要な支援を選び、上手に利用することも立派な自立です。できることは自分で行ない、難しい部分は介護サービスで補うのが理想的。それでも生活が難しくなれば、高齢者施設への入所を選択肢に入れるべきでしょう」
