不動産価格の下がり方には一定の法則があるという(写真:イメージマート)
不動産調査会社の東京カンテイが発表したデータによれば、東京23区の2026年9月の中古マンション売り出し平均価格(70平米換算)は1億2629万円で前月比0.4%安と、4か月連続の下落が続いている。千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷の都心6区に限れば1億7786万円(前月比1.6%安)と、5か月連続のマイナスで下落幅も拡大している。
この動きをどう見るか。不動産事業プロデューサーで、『街間格差』(中公新書)の著者・牧野知弘氏(オラガ総研代表)に聞いた。
「投資ゲームがゲームオーバーになった」
牧野氏は8月のインタビューで、こう述べていた。
「国内外の投資家、不動産業者などのマネーが集中していたのが都心3区であり6区だった。これが外国人規制や金利上昇などの理由によって、売り急ぐ売主側の希望する登録価格が3割も安い実際の成約価格にどんどん近づいている。金利が上がったことで購買力がどんどん下がって、都心6区で買えていた人が脱落して6区から10区、10区から23区、さらには神奈川や千葉に広がっていくと考えられる」(牧野氏、以下同)
その「予言」どおりに価格下落が拡大したいま、改めて問うと、牧野氏は「法則がありまして……」と切り出した。
「不動産価格が下がる時って中心部から下がってくるんですよ。マーケットが悪くなると、いわゆるゲーム、投資としてやっている人から、平たい言葉を使えば詰んでいくわけです。ゲームでやっている人ほど逃げ足も速い。それを繰り返すうちに、都心3区だったのが都心6区になり、さらに周辺になり、首都圏に広がっていくと……。この構図は毎回一緒です」
「全国に広がる可能性は十二分にある」
【プロフィール】牧野知弘(まきの・ともひろ)/東京大学経済学部卒業。ボストンコンサルティンググループ、三井不動産などを経て独立。オラガ総研代表取締役としてホテルなどの不動産事業プロデュースを展開する。著書に『街間格差』(中公新書)、『外国人不動産問題』(祥伝社新書)などがある。
