藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

現行NISAの投資枠を年内に使い切るテクニック 「年の途中で始めたつみたてNISAも設定次第で増額可能」

現行NISAの非課税投資枠が使えるのは今年の年末まで(写真:イメージマート)

現行NISAの非課税投資枠が使えるのは今年の年末まで(写真:イメージマート)

 2024年から制度が変わるNISA(少額投資非課税制度)。現行のNISAは2023年末で終了となるため、NISA枠を使い切りたい場合は、今年中に使い切る必要がある。では、どのような方法でおこなえばよいか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第67回は、「現行NISAの投資枠」について。

現行NISAの投資枠は使い切りがお得

 2024年から新NISAをスタートするにあたって、現行のNISA(一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA)はすべて終了となります。それぞれの非課税枠を残したままで来年を迎えた場合、その残り枠を繰越すことはできません。現行NISAで投資した金額は、来年からの新NISAの生涯投資枠1800万円にはカウントされませんので、今年の非課税枠を使い切ったほうがお得となります。

 無い袖を振る必要はないですが、資金に余裕がある方は、残り枠を使い切るよう投資することをおすすめします。

一般NISAはミニ株の利用で隙間なく

 一般NISAの年間投資枠は120万円です。個別株、投資信託、ETF(上場投資信託)と購入できる商品の選択肢が多いため、枠を埋めるのはそれほど難しくありません。ただし、残枠が10万円で、自分が欲しい株の株価が1200円の場合、単元数の100株を買うと12万円となりますので、枠をはみ出してしまいます。そういった場合は、1株から買えるミニ株(単元未満株)を利用するとよいでしょう。

つみたてNISAの残枠処理は2パターン

 つみたてNISAの年間投資枠は40万円。毎月の積立上限額は3万3333円です。積立金額が1万円、2万円など上限に達していない人や、今年の途中からつみたてNISAを始めた人は、枠が余っています。

 この場合、残枠をきれいに使い切るには2つの方法があります。

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