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「イケると思ったのに…」くら寿司・開発担当が明かす“大コケ商品”への熱意と反省 『ラーメン押し寿司』『お好み焼き寿司』はなぜ失敗したのか?

きつねうどん風にぎり

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ボツの中から“復活”する商品があるかも?

 客を喜ばせたい、満足させたい――商品開発の現場は、そんな一心で「ぶっ飛んだ」メニュー開発に苦心してきたのだろう。

 ここで、くら寿司広報・マーケティング本部広報部の辻明宏さんに聞くと、こんな答えが返ってきた。

「世に出るのが少し早かったのかもしれません。今売ったらもしかしたら……という商品は結構あります、『ラーメン押し寿司』や『お好み焼き寿司』は今なら“SNS映え”する可能性もある。今後はボツの中から“復活”する商品があるかも」――。

 前出・松島さんは「回転寿司の粋を超えて面白い商品を作る」――というが、開発商品の9割はボツ。「年間3000近く考案される商品に“ボツ”があるのは当然」と笑うが、近年、一部店舗で提供される「SUSHIクレープ」など従来の回転寿司の範疇を超えた、「くら寿司」ならではの遊び心溢れる商品開発は止まらない。

「『ラーメン押し寿司』や『お好み焼き寿司』みたいなボツ商品もありましたが(苦笑)、お客様に『驚いて』いただき、最後は『美味しかった』『ありがとう』と言ってもらえるのが私たちの目標。感動と驚きのある商品の創造がくら寿司の商品開発の原点なので、我々も楽しみながらやっています」(松島氏)

 失敗を糧とし、今もさまざまな新商品が開発されている。

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