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老後マネーの使い方

「3億円あっても認知症になり下ろせない…」増加する“お金を使い切れない”高齢者たち 2023年に国庫に入った遺産金は10年前の約3倍の1015億円 後悔せず使い切る考え方は

高齢者の経済不安は「物価上昇」

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自分の豊かさのためにお金は使う

 では、いったいなにに、どれくらい使えばいいのか。識者たちは、「自分の好きなことに使うべき」と口を揃える。菅原脳神経外科クリニック院長の菅原道仁さんが話す。

「基本的に人間は見栄のためや他人の影響を受けて使ったお金には“ムダ遣いだった”と後悔を覚えます。後悔しないお金の使い方は自分の体験への投資です。脳卒中などの病気で車いす生活を余儀なくされて、“元気なうちに旅行に行っておけばよかった”と落ち込むかたは少なくありません」

 愛葉さんも続ける。

「なにに使うかは人それぞれですが、いずれにしても自分のためにお金を使うこと。若いときは見た目にお金をかけがちですが、年を重ねると自分のことがよくわかってきて内面的なことにお金を出すようになる。特に女性は新しい習い事で自分自身を深めたり、新たなコミュニティーを広げたりするでしょう。生活力がある人も多いので、生活はローコストで生きていけます。自分の経験に使って、豊かさを享受すべきです」

 もちろん、老後資金について試算することは大切だ。年金を含めた収入がいくらか、貯蓄額は、生活にかかるお金や医療費は??井戸さんは、そういったことを考えると同時に「これからなににお金を使うか」も計画すべきだと指摘する。

「女性の死亡年齢のピークは93才ですが、それまでずっと動けるわけじゃない。75才にもなると体力も気力もグッと落ちて活動的ではなくなります。それからお金を使おうと思っても、なかなか使えない。

 私はダイビングをしていましたが、60才を過ぎてしまうと危険があるからと潜らせてもらえませんでした。やりたいことは一日でも早くお金をかけてやらないと後悔しますよ」

■後編記事:『《老後マネーの使い方》後悔しないために向き合うべきは「どんな気持ちで最期を迎えたいか」 “できなかった経験”にお金を使うことで近づく幸せな最期』につづく

※女性セブン2025年9月4日号

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