プラス面でもマイナス面でも大きなインパクトをもたらすのが再開発(写真:イメージマート)
都心部の地価上昇が続いている。2026年1月1日時点の公示地価が3月に発表され、東京圏の住宅地は4.5%の上昇と大きな伸びを見せた。投資需要などの高まりも背景にあると見られ、そうした投資マネーを呼び込むきっかけとされるのが「再開発」だ。
『街間格差』(中公新書)の著書がある不動産事業プロデューサーの牧野知弘氏(オラガ総研代表)が解説する。
「市街地再開発事業の第一種というのは、地域の地権者が組合を作って開発の施工主体となり、そこに行政が容積率緩和のボーナスを出す。タワーマンションなどにするにあたってデベロッパーが床を買い、地権者は権利変換でタダで新しい建物に部屋が手に入ったりするし、行政は建物に公共施設を入れるなどのメリットがある。街の整備が進み、賑わいの創出も狙える。古い住宅や商店で生活する人たちにとってハッピーなことが多く、皆さん総論は賛成になる」(以下、「」内コメントは牧野氏)
ただし、「各論」では調整が大変になる面もあるという。
「私も調整にかかわることがありますが、“なぜあちらより俺の床のほうが少ないんだ”とか“換金の計算がおかしいんじゃないか”とか大変な騒ぎになるのが通例です。
駅前に古い家屋が密集していると、交通渋滞や防災上のリスクが大きいから、再開発によって駅前のバスターミナルを広げたりして行政側は街を整えられる。総論では皆さんそうしてハッピーなんですが、各論の調整は難しいところもあります」
