日本政府による「沖縄県の離島からの住民避難に関する取組」
実際、アメリカが静観を決め込んだ場合、日米安保条約の適用外となるため、日本は自衛権の範囲でしか取れる選択肢がなくなる。反対に、アメリカが軍事介入に踏み切った場合、たとえ後方支援に徹したとしても、在日アメリカ軍基地を中心に日本全土が中国側の反撃の対象となり得る。とりわけ、台湾に近い沖縄県下の離島では、中国軍による上陸作戦も想定しなければならないだろう。
日本政府は有事の際の具体的な取り組みについて、内閣官房が運営する「国民保護ポータルサイト」で紹介している。「沖縄県の離島からの住民避難に関する取組」と題するそれには、「当該取組は、特定の有事を想定したものではありません」との但し書きが付されているが、武力攻撃を想定のもと、都道府県域を越える広域避難の訓練や計画が進められている。
同取り組みにおいて島外避難地区に指定されたのは、琉球諸島南西部に位置する先島諸島の5市町村。石垣市、竹富町、与那国町、宮古島市、多良間村がそれで、住民約12万人が避難の対象とされ、避難に必要な交通機関の手配、避難先の指定、九州全県と山口県における受け入れ態勢の整備などが定められている。