懸賞が多いとターゲットに
1本7万円の懸賞金を出す企業側は、毎日1本を15日間の105万円が基本となる。今場所は過去最多の30社が新規企業として懸賞を出し、叙々苑、一蘭、ニトリHDなどが登場。アメリカ大使館も建国250年と日米の友好を記念して毎日2本懸賞を出している。
懸賞旗の製作に数か月かけて準備し、ようやく土俵周りを自社の懸賞旗が回ると思ったら、看板力士が相次いで休場。懸け替えや取りやめでは企業側も報われないというものだ。
懸賞金スポンサーだけでなく、力士の中にも看板力士休場の影響を受けている者がいる。大関の琴櫻だ。若手親方が言う。
「東西両横綱と大関・安青錦が休場し、大関の霧島とともに懸賞が集中する結びの一番を取ることになった。モンゴル出身の霧島より日本人大関の琴櫻への懸賞が多く、結びの一番では40~50本になることも少なくない。
今場所の霧島は盤石だが、琴櫻は体調が悪いのか立ち合いが腰高で威力がなく、土俵際でも粘りがない。おまけに対戦相手が懸賞金目当てにがむしゃらに向かってくる。相手は失うものはなく、完全にターゲットにされている状況です」
琴櫻は7日目を終わって2勝5敗。5敗したことで対戦相手が手にした懸賞は176本、金額にして1056万円となる。7日目の結びで対戦した王鵬との一番には53本も懸けられた。
「仕切り中に懸賞旗が4周もするのだから挑戦者の若い力士に闘志がわかないはずがない」(前出・若手親方)
霧島が今場所優勝すれば次は綱獲り場所となる。関脇に陥落が決まったカド番大関・安青錦が10勝して大関に特例復帰できなければ、琴櫻の成績次第では「大関ゼロ」という危機的番付となる可能性も出てきた。