タワマン市況を読み解くには「金利」動向も注視したい(写真:イメージマート)
不動産バブルの波に乗り、新築分譲時の倍以上の値段を付けることも少なくないタワマン。しかし、ここにきて盛んに「暴落説」が囁かれている。特に東京湾岸エリアの晴海は、晴海フラッグ(東京五輪選手村跡地)の大量供給と価格高騰で需給バランスが崩れ、在庫がダブついているという指摘もある。実際に暴落の可能性はあるのか──。専門家がタワマンの未来を読み解いた。
ひとつの数字だけを見ていると実態は掴めない
ここにきてタワマンの勢いに陰りが見えているという。昨年末より湾岸エリア(江東区=豊洲、有明、東雲、中央区=晴海、勝どき、月島)のマンション成約件数にブレーキがかかって在庫(買い手がつかない物件)が急増しているとの報道が盛んになされ、不動産関係者や投資家、マンション購入予定者などの間で話題となった。
だが、昨今のタワマンの値動きについて、「ひとつの数字だけを見ていると実態は掴めない」と話すのは、KIZUNA FACTORY代表取締役でマンションソムリエの稲垣慶州氏だ。
「重要なのは、どの価格が下がっているのかを見極めること。マンション価格には“この値段で売りたい”という『売り出し価格』と実際に契約が成立する『成約価格』があります。今騒がれているのは売り出し価格の下落で、実は成約価格は横ばいという認識です」
価格を吊り上げても売れる局面ではなくなってきていることは確かだが、この傾向はあくまで一時的なものだという。
「晴海の在庫ダブつきも1年ほどで解消されると見ています。東京の人口増、世帯増に対して住宅は不足している。需給バランスが解消され、再び売り出し価格の上昇とともに成約価格も上向くと推測します」(稲垣氏)
