横浜市は約357万人の人口を誇り、それに合わせて横浜駅周辺でも駅ビルなどが次々と建設されるなど、さらなる開発が進んでいる(2022年9月撮影:小川裕夫)
関東大震災で被災した横浜駅が、現在の位置に移転してきた1928年からもうすぐ100年。震災復興期、戦後復興期、高度成長期、バブル期「みなとみらい21地区」開発、1990年代から続く駅舎工事など、“常にどこかが工事中”の横浜駅が、いつしか「日本のサグラダ・ファミリア」と形容されるようになったいきさつを前編で紹介した。後編では、ライターの小川裕夫氏が、横浜駅の工事が今後どのように続くのかレポートする。【前後編の後編】
都市整備局の担当者も認める、横浜駅の長期工事
2019年の相模鉄道(相鉄)とJR線直通運転や2023年の東急新横浜線開通、2022年の鉄道開業150年といった鉄道関連のトピックスのみならず、2023年の神奈川県知事選、2025年・2021年の横浜市長選、さらには2027年に横浜市で開催が予定されている国際園芸博覧会(横浜花博)の取材などで、筆者は横浜駅に立ち寄る機会が頻繁にあり、そのたびに横浜駅の変貌に戸惑いつつも驚かされていた。
実際、「横浜駅は日本のサグラダ・ファミリア」という言説は的を射ていると感じている。そして、それは個人的な感覚にとどまらない。都市整備局都心活性化推進部横浜駅・みなとみらい事業推進課の担当者もこう語る。
「横浜駅が『日本のサグラダ・ファミリア』と呼ばれていることは、課内でも承知しています。それほど横浜駅の工事は長期にわたっているわけですが、『エキサイトよこはま22』は2009年に策定した内容ですので、すでに15年以上が経過しています。そのため、時代の変化に対応していない部分も多く、それらの内容を更新する必要が出てきました。そのため、2026年度内に新たな方針をまとめるべく、現在進行形で議論を進めています」
「エキサイトよこはま22」とは、2009年12月に横浜市がとりまとめた再開発計画「横浜駅周辺大改造計画」の愛称だ。市ホームページにある説明によれば、対象は施設整備だけでも「駅・鉄道」「駅前広場」「歩行者空間」から「治水」「防災・情報インフラ」にいたるまで広範囲を対象としている。「概ね20年後のあるべき姿を探りながら」策定され、特に終了時期を定めてはいなかったが、もうすぐ20年後となる現在、新たな計画が必要となっている。
