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葬祭のプロが考える「これからの葬儀」
焼香の作法とマナーの本当のところ

「焼香って、どうやってするんだっけ?」YouTubeで手順を学ぶだけではわからない“正しい焼香の作法”を葬儀のプロが解説

基本的な焼香の作法 9つの流れ

 お葬式の焼香は、何度経験しても緊張するものです。

 結婚式の挨拶を任された人には「ほとんどの参加者は、まじめに聞いていないから緊張しないで」というアドバイスはできるのですが、焼香する人に「誰も見ていないから」というアドバイスはしづらい。なぜなら、これから自分が焼香するときの参考にしようとして、周囲の人があなたの作法をじーっと見ているからです。前述の佐々木さんのように、閉式直前に到着すると、参考にする周りの人はおらず、あせってしまうこともあります。

 今回は世間でよく言われている基本的な焼香の作法に加え、現場でよくある勘違いや焼香を美しく見せる方法について解説します。

 まずマナー本などに書かれている基本的な焼香の流れについて解説します。「遺族・親族」→「一般参列者」→「葬儀委員(お葬式のお手伝い)」の順番で焼香が行われます。

【1】数珠を持っている場合は左手で握っておく
 また焼香を待っている間に、喪主がどこにいるか確認しておきましょう。首都圏の場合、祭壇に向かって右ブロックの最前列の内側に座っていることが多いです。参列者が多い場合には、参列者が退席する動線の途中に立って、立礼していることがあります。この場合、目印として「喪主」と書かれたリボンを付けていることがほとんどです。

【2】葬儀社のスタッフの誘導にしたがって、祭壇前に設置している焼香台に向かって進む

【3】遺族(喪主)に一礼する
 このときは、上体を45度まで倒す深い礼をしましょう。

【4】焼香台の前で遺影(故人)に向かって一礼する
 焼香の後、もう一度礼をするので、このときの礼は15度くらいの浅い礼でかまいません。

【5】抹香をつまむ
 焼香台の上には、火の点いた炭を入れた香炉と、チップ状のお香である抹香(まっこう)が入った容器が置かれています。右利きの人が多いため、抹香の入った容器は右側に置かれていることが多いです。

【6】抹香をつまんで、火の点いた炭の上にまぶす動作を1~3回繰り返す
 回数は仏教の宗派により異なります。さらに地域や寺院によっても異なることがありますが、一般的には以下の通りです。

3回:真言宗
2回:曹洞宗、真宗大谷派
1回:臨済宗、浄土真宗本願寺派、日蓮宗
特に決まりなし:天台宗、浄土宗

【7】合掌(手を合わす)して頭を下げる

【8】再び遺族(喪主)に一礼する
 先ほどと同じく45度の深い礼をしてください。

【9】葬儀社スタッフの指示に従って退席
 このとき「自席に戻る」か「式場の外に出る」の2つのパターンがあります。

 ざっくりとまとめると、「遺族(喪主)に礼」→「遺影(故人)に礼」→「焼香」→「遺影(故人)に合掌」→「遺族(喪主)に礼」 という流れです。

次のページ:なぜ焼香を行うのか?

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