住まいの購入には、予算だけでなく家族の暮らし方も重要な判断材料になる(写真:イメージマート)
東京23区の中古マンション価格は依然として高額だが、足元では値下がりが続いている。不動産調査会社・東京カンテイによると、2026年9月の東京23区の中古マンション価格(70平米換算)は、前月比0.4%下落の1億2629万円と4か月連続で値を下げた。一方、新築マンションの購入もハードルが高く、同社の調査では、2025年に首都圏で新築マンションが供給された対象285駅のうち、購入に必要な世帯年収の目安が1000万円以上となる駅は61.4%に達した。価格が依然として高水準にあるなか、初めてマイホームを購入する人にとって、予算や立地、将来の資産価値など、考慮すべき条件は多い。
こうしたなか、投資目的ではなく、自分たちが暮らすためのマンション選びを「実需目線」で発信しているのが、不動産インフルエンサーのニイゴ氏だ。自身も20代で6000万円台の中古マンションを購入。現在は会社員として働きながら、購入希望者からの相談にも応じている。投資用物件は所有せず、家族が暮らすための住宅購入について情報発信を続けてきた。
現在、妻と2人の子供と暮らすニイゴ氏が、マンション購入を考え始めたきっかけは妻の里帰り出産だった。約3か月間、誰も住んでいない東京の賃貸マンションに家賃を払い続けたことから、賃貸よりも購入したほうが得かもしれないと考えるようになったという。マンション購入の経緯と、情報発信を始めた理由を聞いた。
マンション購入のきっかけは「誰も住まない部屋の家賃」
「妻の実家に3か月ほど滞在していた間、東京で借りていた部屋には誰も住んでいませんでした。それでも家賃は丸々かかるので、携帯電話のように使っていない間だけ支払いを止められないかと、管理会社に聞いてみたんです。もちろん、できないと言われました。それまでは、部屋を使っていなくても家賃がかかることをあまり意識していなかったので、誰も住んでいない部屋にお金を払い続けるのはもったいないと感じました。もともと子供の頃から住宅や建築物には興味があって、新聞の折り込み広告に載っている住宅の間取り図を眺めたり、美術館などの建物を見たりするのが好きでした」(以下、「」内コメントはニイゴ氏)
この出来事を機にマンションについて調べ始め、賃貸で暮らし続けるよりも購入したほうが得かもしれないと考えるようになったという。
20代で6000万円台のマンション購入を決断
ニイゴ氏がマンション購入を検討したのは20代半ばのことだった。当時の世帯年収は約1200万円。購入予算の上限を7500万円に設定し、新築と中古を比較していた。
「最後まで迷っていたのは、7500万円くらいの新築マンションと、6000万円台後半の中古マンションでした。中古といっても築1年未満で、ほとんど新築のような物件だったんです。もともと7500万円まで考えていたので、6000万円台の物件を選んだのは、僕としては予算を抑えたという感覚でした」
購入を決断できた背景にあったものとは何か。
