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女性編集者が「専業主婦のあり方」を世に問おうと思ったワケ

若い男性は、もはや専業主婦を望んでいない

 本書を作るにあたっては、女性のライターさんと私とふたりで、数多くのデータを調べました。女性の立場で、自分たちが知りたいことを片っ端からです。

 その中で、興味深かったのは、「若い男性は、もはや専業主婦を望んでいない」ということでした(その理由は、本に書いてあります)。

 ある調査で、婚活中の男性に「妻にはいくらぐらい稼いでほしいか」と聞いたところ、半数が「いくらでもいい」と答えたものの、半数は「300万円以上は稼いでほしい」と回答しています。扶養控除が利く範囲内(現状130万円)の、パート収入ではダメなのです。そうなると、専業主婦志望の3割の女性は、いったいどうすればいいのでしょうか?

 お金がすべてではありませんが、お金があれば、自由が手に入ります。自由と幸せはイコールです。お金と自由と幸福の関係は、橘玲さんが、これまでの著書でもずっと語ってきたことですが、それを今回、女性の生き方としてわかりやすく具体的に、たくさんの例や図解で伝えています。女性の幸せは、男性の幸せです。男性にも腑に落ちる話ばかりだと思います。

 子育ての苦労は男性にはわからない、という意見もありました。本書のあとがきで触れていますが、橘玲さんは若い頃に結婚し、共働きで子育てをしました。1980年代の保育園に、送り迎えする男性など皆無、白い目で見られ、誰も話しかけてくれなかったそうです。その後、父子家庭も経験。なんとか対応するために、フリーになったり、会社員になったり、働き方を工夫したそうです。

 新卒のときに入った会社を、定年まで勤め上げる。そんな日本のサラリーマン社会は崩壊しました。それと同時に、働き方に柔軟性が生まれ、自分の状況に応じて、仕事ができるようになってきました。

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