「中国では、老若男女を問わず、街中で通話や、スマホに向かって音声入力している人をよく見かけます。漢字の数が多い中国語の変換は複雑。面倒を嫌う国民性も、音声入力が普及する一因となっているのではないでしょうか。音声ファイルを送り合う『ボイスメッセージ』の利用も多く、中国版の『LINE』とも言える『微信(ウィーチャット)』の音声を文字化する機能は人気です。また訪日外国人の立場としても、漢字入力だと戸惑うことがありますが、“読み”だけで検索できる音声入力はとても便利だと思います」(Bさん)
そんなBさんは、日本では、街中でのイヤフォンを使った通話や音声入力がまだまだ浸透していないと感じている。
「日本人は実利主義の中国人と違って、新しい価値観が受け入れられるまでに時間がかかる印象があります。私も、イヤフォンでの通話や音声入力をしていると、ぎょっとしたような目でじろじろ見られました。そういった人の目を気にする日本人にとって、イヤフォン通話や音声入力が“当たり前”になるのは、もう少し時間がかかるのではないかと思います」(Bさん)
使ってみれば便利であろうイヤフォン通話や音声入力だが、日本ではまだまだ他人の目を気にしながら利用する人は少なくないようだ。