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コロナ禍でも融資に応じ続ける城南信金 有事に強い組織の特徴は?

 そして、かつてバブル崩壊やリーマン・ショック時にそうであったように、今回のコロナ禍で、またしても世界的株安に突入。あおりでほかの金融機関が資産を目減りさせるなか、城南信金は安定的に資産を確保し、融資に応じ続けている。「金融機関の役割は利益をあげることではない」──これは、現在も変わらず、経営方針として明記されている。

自主性のある人間が非常時に力を発揮

城南信金の顧問を務める一方で、麻布学園理事長も務める吉原毅さん

 資産力だけが強みではない。働く職員もまた、強力な武器になっている。吉原さんは言う。

「実は、うちには個人の評価基準がありません。職員に求めているのは“自分の頭で考えて行動できる人物かどうか”のみ。そうした人物なら、緊急事態にもいかんなく力を発揮できると考えるからです」

 今回のコロナ禍に直面し、理事長が発したメッセージも明確だ。

「“ピンチのときこそ、城南の出番”“大事なことを絞る”の2つだけ。“社会のため”という〈組織の理念〉さえ共有していればかまわない。あとは自分たちで考えて行動に移せ、ということです」

 吉原さんは城南信金の顧問を務める一方で、男子御三家の1つである中高一貫校の麻布学園理事長も務めている。4月に発売された新著『「過干渉」をやめたら子どもは伸びる』(小学館新書。教育評論家の尾木直樹さんと「校則なくした中学校」で校長を務めた西郷孝彦さんと3人の共著)の中で、吉原さんは、「自主性は過干渉を受けずに育つ環境で育まれる」と記している。

 それは家庭のみならず学校教育でも同じで、決まり事や校則でがんじがらめに縛られたり、教員による事細かで厳しい指導下では育ちにくいと話す。吉原さんの母校である麻布学園では、『自由闊達・自主自立』の理念のもと、個人の考えや行動が尊重され、その理念はいまも引き継がれている。

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