吉田みく「誰にだって言い分があります」

「薄情でしょうか?」コロナ禍で変化した義母との関係に30代主婦の自問自答

 義母からのプレゼントは洋服だけではない。おもちゃも送ってきてくれるそうだが、子供たちの趣味には合わず、部屋に山積みになっていくばかりだという。そこで宮下さんが思いついたのが、フリマアプリで売ってお金にすることだった。

「定価近くで売れるものばかりなので、結構な額になりました。仕事を辞めているので、フリマアプリでの売上金は生活の足しにさせてもらっています。最初のうちは義母からのプレゼント攻撃にうんざりとしていましたが、最近は割り切って考えられるようになりました。それもあって、以前よりか優しく接することが出来ている気もします」

 一時は真剣に「距離を置きたい」とまで思っていた義母との付き合いだったが、フリマアプリの利用をきっかけに、写真を送ることも話し相手になることも苦ではなくなったそうだ。一方、自分の考えは薄情なのではないかと悩んでいる様子もあった。

「素直にプレゼントを喜べたり、義母との付き合いを楽しめたりすればいいのですが……。コロナをきっかけに逆に密な関係になり、うんざりする気持ちが先に立ってしまったんです。家族なのに割り切った考えをしすぎてしまう自分が少し嫌になるときもありますが、関係維持のためにも当分はこの方法で乗り切るつもりです」

 新型コロナウイルス感染拡大により、祖父母と子・孫との付き合い方も大きく変わった。良好な関係を継続できている人もいれば、そうでない人もいるようだ。人づきあいに正解はないので、自分に合った無理ない距離感や方法を見つけるのは大切なことなのかもしれない。

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