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マルハニチロ社長が語る冷食と水産業「日本の未来は魚食が支えます」

「月花さば水煮」は、サバの脂が一番乗っている10~12月に獲れるものを主に使っている

「月花さば水煮」は、サバの脂が一番乗っている10~12月に獲れるものを主に使っている

──柱である水産事業の未来をどう考える?

池見:当社はグループ企業も含めると海外での売上高が全体の2割。利益ベースでは3割以上を占めています。世界の1人当たりの魚の年間消費量は現在約20kgで、過去半世紀で2倍に増えました。世界の人口が今後も増えていくことを考えれば、水産事業は「成長産業」といえます。

 しかし、国内に目を向けると楽観視できません。日本人1人当たりの魚の年間消費量は年間45kg。世界と比較して多いように見えますが、国内の魚の消費量は年々減っているんです。食生活が洋風化していることもあり、10年ほど前には魚介類の消費を畜肉消費が上回りました。

 そのため海外産の美味しい魚はなかなか日本に入ってこなくなり、ほとんどが中国やアメリカなどの大消費地に流れてしまっています。

 やはり日本は我々のマザーマーケットですから、魚の消費量の減少を食い止めることは大きな課題だと思っています。

 魚は高タンパクで、特に青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれている。美味しい健康食としての魚の魅力を、より身近なかたちで伝えていきたいですね。

【プロフィール】
池見賢(いけみ・まさる)/1957年、兵庫県生まれ。京都大学農学部卒業後、1981年大洋漁業(現マルハニチロ)入社。2017年常務執行役員、2020年4月から現職。

【聞き手】
河野圭祐(かわの・けいすけ)/1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。

※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号

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