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【ドル円週間見通し】底堅さ見えるも、26-28日のジャクソンホールに注意

今週のドル円はどう動く?

今週のドル円はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが8月23日~8月27日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は底堅い値動きか。8月26-28日に米ワイオミング州ジャクソンで開催される金融当局者の年次総会で、米連邦準備制度理事会(FRB)議長が資産買入れの段階的縮小(テーパリング)に言及するか注目される。一方、米国経済の正常化期待は継続し、ドルは売りづらい展開となりそうだ。ジャクソンホール会合の今年のテーマは「不均衡な経済におけるマクロ経済政策」。新型コロナウイルス禍から世界経済が回復するなか、主要中央銀行の緩和縮小論議が焦点となる。

 FRBは6月の連邦公開市場委員会(FOMC)は金融緩和策を縮小する方向にあるが、足元の経済指標は強弱まちまちとなっている。直近の雇用統計は、力強さが示された半面、小売売上高などは弱さが目立ち、一部で減速懸念も広がる。高水準のインフレに関しFRBは「一時的」との見解だが、FOMC内では早ければ来年の利上げを主張する声もある。7月に開催されたFOMCの議事要旨によると、年内に債券購入ペースを弱めることが可能との見解でおおむね一致したが、テーパリングの開始時期やペースについて当局間で見方は分かれる。

 雇用統計は改善するものの、労働参加率は新型コロナウイルスの感染流行前の水準に戻っていないなど、様々な点でパウエル議長は従来通り慎重姿勢を維持する可能性がある。しかしながら、米国経済の正常化に向け来年のテーパリング開始への市場の期待は根強く、リスク回避的なドル売りが大きく広がる可能性は低いとみられる。

【米・4-6月期国内総生産(GDP)改定値】(26日発表予定)
 26日発表の米4-6月期GDP改定値は、1-3月期からほぼ横ばいの6%台を維持できるか注目される。市場予想を下回った場合、米国経済の早期正常化への期待は低下し、ドル売りの要因となりそうだ。

【ジャクソンホール年次総会】(26-28日開催予定)
 米カンザスシティー地区連銀主催の年次総会で、対面形式により行われる。注目はFRB議長によるテーパリングへの言及。量的緩和策の早期縮小について慎重な姿勢を示した場合、リスク回避的なドル売りがやや強まる可能性がある。

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