マネーポストWEB「マネーポスト」公式サイト

ビジネス

大前研一氏が批判 岸田政権の賃上げ企業優遇策は「資本主義に対する冒涜」

2022年1月7日 7:00 週刊ポスト

岸田政権の「賃上げ企業優遇」にどのような問題があるのか(イラスト/井川泰年)
岸田政権の「賃上げ企業優遇」にどのような問題があるのか(イラスト/井川泰年)

 岸田文雄内閣が打ち出した経済対策をどう評価するか。経営コンサルタントの大前研一氏は、「18歳以下の子供1人あたり10万円給付」「マイナンバーカード取得者らに最大2万円分のマイナポイント付与」などを“愚策”として批判してきたが、さらに「賃上げ企業に対する税制支援の強化」についても愚策だと指摘する。どういうことか、大前氏が解説する。

 * * *
 岸田首相は「分配」策の柱の一つとして、2022年の春闘で企業側に3%程度の賃上げを要請し、賃上げをした企業の法人税の税額控除率を最大で大企業30%、中小企業40%に引き上げる方針を固めたという。

 だが、これは最悪の政策だ。なぜなら、安倍晋三政権も政府主導で企業に賃上げを促す「官製春闘」政策をかなり強硬に推し進めたが、何の効果もなかったからである。岸田政権が賃上げをした企業の税額控除率をどれだけ引き上げたところで、結果は同じだろう。

 それよりも問題なのは、政府が「上から目線」で企業に賃上げを要請することである。これは全体主義国家や計画経済の社会主義国家でしかやらない政策だ。

 経営者にとって従業員の賃金は“最も神聖な数字”である。賃上げをするためには“理屈”が必要であり、それは「生産性が上がった」ということだ。逆に言えば、日本企業の賃金が上がらないのは生産性が上がらないからで、生産性が上がらないのに賃金を上げたら、企業はつぶれてしまう。

 そんな基本的なこともわからずに政府が賃上げを強要し、賃上げをしたかどうかによって法人税の税額控除率を決めるというのは、経営判断を愚弄するものであり、「新しい資本主義」どころか、資本主義に対する冒涜にほかならない。

 日本企業の場合、徹底的にDX(デジタルトランスフォーメーション)をやれば生産性は上がる。だが、それを実行したら間接業務のホワイトカラーは10分の1の人数で済むので、9割が解雇されることになる。そうなってもよいのか、失業した大量のホワイトカラーを引き受ける覚悟が政府にあるのか、ということだ。

不動産売却の完全マニュアル
不動産売却の完全マニュアル
【2021年版】不動産一括査定25サイトを徹底比較!
【2021年版】不動産一括査定25サイトを徹底比較!
【無料】すまいValueで大手6社に不動産一括売却査定
【無料】すまいValueで大手6社に不動産一括売却査定

注目記事

2か月で15万円の利益を狙えた?FX自動売買のドル円取引例
人気の最新FX自動売買を8選!稼ぐ投資家の秘訣も紹介

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。

SNSでマネーポストWEBをフォロー

  • facebook:フォローする
  • twitter:フォローする

【お知らせ】

2021年4月1日以降の価格表示に関して

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。